【3つのポイント】
・健康寿命の延長を目標に掲げる
・タニタを中心に「多世代健康まちづくり」を開始
・楽しみながら健康になれる仕組みづくり
新潟県の中南部に位置する長岡市は、高齢者人口の増加に伴う要介護者の増加を懸念していました。
そこで市は、健康寿命を伸ばす取り組みに力を入れ始め、2013年、国の補助金を利用して、株式会社タニタを含む産官学連携のプロジェクト「多世代健康事業モデル研究会」をスタートさせます。
タニタといえば、体脂肪率や内臓脂肪といった健康状態を管理できる「TANITA体組成計」や、タニタの社員食堂のメニューを忠実に再現した食事を提供する「タニタ食堂」で有名な企業です。
▼株式会社タニタ公式ホームページ▼

健康事業モデル研究会の中心となったのは、タニタが健康計測機器の開発と食堂の運営で培ったノウハウでした。2014年11月、研究の結果をもとに、長岡市は「多世代健康まちづくり」の具体的な取り組みを始めます。
その一つが「ながおかタニタ健康くらぶ」です。
クラブの入会者には活動量計が配布され、健康状態を記録できるようにし、パソコンやスマートフォンでチェックできるようにしました。さらに歩数や計測がポイントに換算され、商品券や健康器具へと交換できるポイント制を導入し、気軽に健康づくりができる仕掛けをしました。
また、長岡駅からほど近い場所に、健康づくりの拠点として「タニタカフェ」をオープン。ヘルシーで美味しいタニタオリジナルメニューが楽しめたり、健康づくりに関するイベントが頻繁に開催されるということで老若男女から人気を集めています。
若者を移住させる取り組みはよく目にしますが、健康寿命に注目した取り組みはあまり多くありません。平均寿命が伸びる日本では今後、少子化対策と同時に、長岡市のような高齢者の健康づくりも強化されていくかもしれませんね。
参考書籍『ふるさと革命 “消滅”に挑むリーダーたち』(片山修著 / 潮出版社)
▼長岡市公式ホームページ「ながおかタニタ健康くらぶ」▼