【3つのポイント】 ・飛騨市民の約4人に1人が使用 ・飛騨でしか経験できない旅の思い出づくり ・「地域のため」を真剣に考えてリリース
縁結び・安産・夫婦円満などのお守りとして有名な岐阜県飛騨市のさるぼぼ人形。その名を冠した飛騨・高山の電子地域通貨「さるぼぼコイン」は、地域通貨の成功例として広く名前が知られています。
さるぼぼコインは、飛騨信用組合が2017年12月から運用を開始しました。飛騨市ではリリース段階から活用を進め、とくに新型コロナウイルス拡大以降は小売業者への経済対策としても効果を発揮しています。
驚くべきはその普及率です。
なんと、飛騨市民の約4人に1人が使用しているとのこと。地域に住むお年寄りに対しても丁寧に説明をしているため、利用者は若者に限りません。
なぜ、さるぼぼコインはここまで普及したのでしょうか?
まずはその利便性です。市県民税や水道料金などを支払えるのはもとより、利用可能店舗として、飛騨地域の約1,900店舗が加盟しています(※2023年2月現在)。
2020年に発行されたプレミアム商品券の発行に関しても、飛騨市はさるぼぼコインを使って電子化。発行にかかるコストの削減や市民の手に届くまでの時間も短縮、利用データの分析・活用など、さまざまな副次的効果もありました。
くわえて、アプリ経由で災害情報や交通情報、熊の出没情報を配信するなど、地域の回覧板としての機能までを備えています。
また市は、観光客にお金を落としてもらうための仕組みづくりにも積極的です。アプリでしか買えない店舗の裏メニューを設けることで、さるぼぼコインは旅の特別な思い出づくりにも貢献しています。
PayPayを始めとする電子決済サービスの普及も後押ししたと考えられますが、お金が地域に循環する仕組みを真剣に考えたことがさるぼぼコイン成功の秘訣ではないでしょうか。
なお、さるぼぼコインを使えば飛騨の山を300,000さるぼぼコインで購入できるとのことです。ソロキャンプ好きな方、いかがですか?
▼さるぼぼコイン公式サイト▼
