Column
取材班コラム
2024.03.12
魅力を引き出すインタビューの7つのコツ
LEAPHのサービスの一つに「みんなの取材班」という、インタビューとライティングのサービスがあります。インタビューをするうえで、今日からでも使えそうなコツをまとめました。
1. 事前調査と質問の準備をする
インタビュー先の事前調査をしましょう。インタビューの目的に沿った調査をし、引き出したい魅力の仮説を立てることが大切です。
たとえば採用のメディアを運営しているのであれば、取材先の企業がどんな事業をしているか? どんな職種や人を募集しているか? どんな魅力がありそうか? どんな課題を抱えていそうか? などを調べます。
その上で、どんな質問をしていくと良さそうかを考えます。
2. メディアの目的を伝える
冒頭にインタビューの目的を伝えましょう。「どんなメディアで、誰が見るか」を伝えることで、その目的に沿った回答を得られやすくなります。また、回答者が質問の意図を汲み取って回答しやすくなります。
3. 時系列に質問する
理想のインタビューは時系列の自然な会話です。質問が現在・過去・未来を行き来してしまうと、インタビュイーの思考の切り替えが難しくなります。
たとえば、採用メディアで先輩社員のインタビューをするときに、今の仕事内容(現在)→この仕事をするようになったきっかけ(過去)→働いてみての楽しさ・やりがい(現在)→将来のビジョン(未来)と聞いていくと、質問の流れが現在→過去→現在→未来の順番となります。
時系列に並べることでインタビュイーの思考の切り替えがスムーズになり、自然な会話をするようにインタビューが進みます。
※時系列ではないほうがスムーズにいく場合もあります。その時も、質問の順番は大切です。
4. Howを深ぼる質問をする<チャンクダウン>
Howを深ぼる質問の例として、「たとえばどういうことですか?」「具体的にはどういうことですか?」があります。これらは抽象的な言葉の解像度を上げる時に使います。
たとえば、回答者が「会社のとても雰囲気が良いんです!」と答えたとします。そこでHowを深ぼる質問として、「雰囲気が良いとは具体的にどんな感じですか?」「たとえばどんな感じですか?」と聞きます。
すると、「わからないことがあると先輩が教えてくれます」とか「休日でもゴルフ一緒に行ったりします」といった具体的なエピソードが回答として得られます。
5. Whyを深ぼる質問をする<チャンクアップ>
Whyを深ぼる質問として、「その理由はなぜですか?」や「それってなぜですか?」が挙げられます。これらは理由や背景の解像度を上げるための質問です。
LEAPHが過去に行った株式会社平出章商店さんのインタビューを例にお話しします。
https://note.com/shizuoka_pr/n/n9a8d6a0f12db
インタビューをしていくうえで、同社は浜松レモンケーキに使われる「浜松レモン4ミリ角ミンス」をつくっていることがわかりました。
ここで、「なぜこの商品をつるくようになったのですか?」と質問をしました。
すると、以下のことがわかりました。
・レモンジュースをつくる際に大量の皮が余っていたこと。
・レモンジュースをつくっている障がい者施設は、作業のある時期とない時期に偏りがあったこと。
・冷凍したレモンであれば作業の偏りをなくすことができたこと。
このように、平出社長ご自身が持っている社会への問題意識を引き出すことで、より商品開発や会社経営において大切にしている想いを引き出すことができました。
代表者は事業や経営に関わっているため、必然的にWhyを深ぼる質問が多くなります。
6. 笑顔を引き出す質問をする
これは写真(動画)撮影のための質問です。メディアにインタビュイーのビジュアルが伴う場合、できるだけ笑顔のものを添えたいところです。
社長インタビューでも社員インタビューでも、一緒に働く人の笑顔はその企業の魅力になります。そのため、笑顔を引き出すために、あえてインタビュー記事とは関係ない質問をすることがあります。
よくあるのが「趣味の話」です。自分が好きなことや楽しんでいる時の話は、笑顔を引き出しやすいです。
7. リアクション芸人になる
最後に、回答へのリアクションは欠かせません。
リアクションは大きく分けると〈驚き〉〈共感〉の二つがあります。
〈驚き〉「え、そうなんですか!!」「はじめて知りました!」「マジですか!?」
〈共感〉「たしかに、言われてみるとそうですね」「おっしゃる通りですね」
相手の話に驚き・共感でリアクションすることで、話しやすい空気が生まれます。
以上、今日からできる魅力を引き出すインタビューの7つのコツでした。