2024.12.30

【公共空利用】イベントの火を絶やさない コロナ禍で柔軟な対応を見せた 札幌駅前通地区

【3つのポイント】
・コロナ禍でイベントの中止が相次ぐ
・運営で培ったネットワークで迅速にニーズを調査
・テイクアウトを中心としたイベントを開催

新型コロナウイルス感染症の流行により、地域のイベントはことごとく中止となりました。そんな中、いち早く対策を練り、イベントの火を絶やさなかった地区があります。それが北海道の札幌駅前通地区です。

札幌駅前通は、札幌市中央区にある都市計画道路です。この地区では賑わい創出を目的としたイベントが数多く開催され、エリアの価値を高める上で大きな役割を果たしてきました。

しかし、そういったイベントもコロナ禍で中止を余儀なくされました。

そこで、コロナ禍における賑わい創出のために立ち上がったのが、札幌駅前通まちづくり株式会社でした。

同社は、札幌駅前通地区の企業・団体・市の出資により創設され、近隣で働くオフィスパーソンや都心に訪れる方々と連携しながら、札幌駅前通地下歩行空間(通称:チ・カ・ホ)と札幌市北3条広場(通称:アカプラ)の管理業務を担っている組織です。

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るいはじめた2020年4月、札幌駅前通まちづくり株式会社は協議会事務局で培ったネットワークでテイクアウト事業のニーズを把握し、短期間でテイクアウトに対応している飲食店を一覧で見られる「駅前十街区テイクアウトMAP」を公表しました。

同年5月には、全国のコロナ対応に関する情報を収集し、「新しい生活様式」に対応したチ・カ・ホの考え方を公表、7月には感染対策を講じながらマルシェを開催します。また8月には屋外にある広場(通称:アカプラ)で、キッチンカーを用いた「アカプラテイクアウト」をスタートしました。

この取り組みが功を奏し、札幌駅前通の地上と地下の1日当たりの歩行者はコロナ禍の2020年でも7.1万人に及んだそうです(※市商店街振興組合連合会調べ)。

緊急時にこそ地域のネットワークの強さが試されるのかもしれませんね。

参考 『まちづくりの可能性を広げるエリアプラットフォーム』( 国土交通省都市局まちづくり推進課 発行)

▼札幌駅前通まちづくり株式会社 公式HP▼

https://www.sapporoekimae-management.jp

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