2026.07.31
しずまえ鮮魚を家庭の食卓へ。プロ直伝の「保存版」レシピブック
豊かな漁場に恵まれた静岡市では、食生活の変化による魚食離れが課題となっていました。そこで静岡市水産振興課では、しずまえ鮮魚の魅力を家庭に届けるべく、初心者にも分かりやすい「保存版」レシピブックを制作。ウェブ情報を紙媒体にまとめたこの一冊は、市民や関係者から高い評価を得ています。本プロジェクトの効果や今後の展望について、水産振興課の皆さまにお話を伺いました。
■支援内容
しずまえレシピブックの制作
静岡市 水産振興課の取り組みと「しずまえ」ブランド
水産振興課では、漁業の安定化や水産物の消費拡大など、地域水産業の振興に取り組んでいます。特に力を入れているのが、静岡市の前浜で獲れる水産物「しずまえ鮮魚」のプロモーションです。しずまえ鮮魚の取扱店との連携や、体験型イベントの開催、小中学生に向けた「しずまえ新聞」の配布などを通じて、地産地消の推進を図っています。「しずまえ」は単なるブランド名にとどまらず、漁業者や飲食店、消費者をつなぎ、地域全体で静岡の水産業を応援する気運を広げるための重要な取り組みとして位置づけられています。
食生活の変化に伴う魚食離れと、さらなる情報発信
レシピブック制作の背景には、家庭で魚を調理する機会の減少という課題がありました。静岡市では多様で魅力的な水産物が水揚げされている一方で、市民からは「どのように調理していいかわからない」という声が挙がっていました。 当時、市のポータルサイト「ZURATTO!しずおか」にてウェブでのレシピ発信を行っていましたが、既存のウェブ情報だけでは届かない層へのアプローチが必要だと感じていました。そこで、しずまえ鮮魚をより身近に感じてもらい、家庭で気軽に楽しんでいただくためのきっかけとして、紙媒体のレシピブックを制作することになりました。

プロの味を家庭で。初心者にも優しい「保存版」の工夫
制作にあたっては、しずまえ振興協議会の清水部会において、割烹料理店を営む若杉さんがレシピ考案に協力してくださいました。「プロが教える簡単レシピ」をコンセプトに、比較的手に入りやすい食材を用い、少ない材料で誰でも簡単に作れる内容になっています。 さらに、ウェブサイトには載っていなかった「調理のコツ」や「豆知識」を紙面に追加しています。手軽に持ち運びやすいサイズにしつつ、少し厚みを持たせることで、「保存版」として長く手元に置いてもらえるよう工夫を施しました。
予想を上回る反響と、コミュニケーションツールとしての価値
完成したレシピブックは、市の関連施設やスーパーなどに配布しており、多くの方に手に取っていただいています。市民の方からは、「地元にこんな魚がいることを初めて知った」といった反応がありました。 また、漁業者や飲食店などの関係者からは「地元の魚を紹介する際のツールとして使いやすい」「お客さんとの会話のきっかけになる」と高く評価されています。若杉さんの店舗を訪れた若いお客様から「ぜひレシピブックが欲しい」と求められる場面もあり、子育て世代や普段魚を購入しない若い世代へ届けたいという想いが形になったのが嬉しいです。


認知から消費へ。持続可能な水産業の振興を目指して
今後の展望としては、しずまえブランドの認知度向上だけでなく、実際の購入や消費行動につなげていくことを目指しています。 レシピブックのような情報発信に加えて、船に乗って定置網を見学するツアーなどの体験型イベント、食育活動などを通じて、市民がしずまえをより身近に感じられる機会を増やしていきたいです。紙媒体とウェブそれぞれの強みを活かしながら、今後も漁業者や販売業者、飲食店と連携して地域全体でしずまえを盛り上げ、持続可能な水産業の振興へとつなげていきたいと考えています。
※本記事は2026年7月時点の取材に基づいています。
■過去にご支援させていただいた取り組みも、ぜひあわせてご覧ください。
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