2026.06.01
従来の「行政らしさ」からの転換。企業を巻き込み、まちぐるみで取り組む静岡市の結婚支援
■支援内容
出会いの機会創出イベント(全3回)の企画、集客(チラシ制作・SNS広告等)、当日運営 ※いずれも令和7年度実施

静岡市 こども未来局こども若者応援課の取り組み
こども若者応援課は、若者の社会参加促進や、家族形成の希望を叶える取り組みを担っています。結婚支援事業においては、結婚を望んでいる独身の方の希望を叶え、静岡市でより良く暮らしていただくためのサポートを行っています。
20代・若年層女性へのアプローチへ
石田さん:全国的な傾向と同様に静岡市でも少子化の課題の背景として婚姻数の減少があり、行政として結婚支援を行ってきました。従来のやり方には一定の安心感や安定感がありましたが、新しい層、特に20代を中心とした若年層や女性に響くアプローチを模索していました。
LEAPHの「若者や企業を巻き込む」実績に期待
石田さん: プロポーザル形式で選定を行った際、LEAPHさんの提案は特に「20代を中心とした若年層が興味を持ち、参加しやすいイベントになっているか」「主に女性に届きやすい周知方法となっているか」という点で、評価されました。過去に若者や企業を巻き込みながらイベントを作り上げていく実績があり、そうした周囲を巻き込む力にも魅力を感じました。
課題を引き出す丁寧な打ち合わせと、スタッフも「一緒に楽しむ」運営
石田さん: 企画が開始してからは、打ち合わせを非常に丁寧に行っていただいたことが印象的です。私たちの中で言語化できていない課題やぼんやりとしたイメージに対しても、核心を掴んで明確な答えを出してくれました。畿重にも手厚い提案が出てくるところも本当にありがたく、真摯に向き合ってくださって感謝しております。
山崎:私自身も、「出会いの機会創出イベント」の企画・運営は初めてだったこともあり、石田さんをはじめとする皆さまの知見やご意見をしっかりとお伺いしながら進めたいと考え、認識合わせのお時間を重視していました。
石田さん:当日の運営でも大きな変化がありました。従来はスタッフが「裏方」として参加者の邪魔にならないように振る舞うことが多かったのですが、LEAPHさんは自ら参加者と一緒になって遊び、イベントを引っ張ってくれました。BBQのイベントでは積極的に場の雰囲気をつくってくれたおかげで、私たち行政のスタッフやボランティアも「楽しむ側」として一体となって盛り上げることができました。
また、おしゃれなチラシを作っていただき、その意図が参加者にもしっかり伝わっていたと感じます。私たちが参加して欲しいと思っていた方々に多く集まっていただけました。
山崎:ありがとうございます!各回ごとに「こういう方に参加してほしい」というお客様のイメージ像をデザイナーと話し合いながら制作しました。例えばBBQのイベントでは、楽しい雰囲気が伝わり、自分がそこに参加しているイメージが湧くようにイラストではなく写真を使いました。一方、人宿町でのイベントでは、街のおしゃれな雰囲気に合わせて洗練されたイラストや配色にしています。
イベントの反響と新たな企業連携の成果
| ボードゲーム交流会 in静岡 | BBQコンin静岡 | 人宿さんぽコン | |
| 定員 | 30名 | 30名 | 40名 |
| 実際の応募数 | 67名 | 70名 | 53名 |
石田さん: 結果として定員を大きく上回る方にご応募いただいたため、大変申し訳なかったのですが、一部の方にはお断りのご連絡をせざるを得ない形となってしまいました。ご関心をお寄せいただいた皆様には、本当に感謝しております。
また、単なるイベント運営にとどまらず、地元企業との連携を深められたことも大きな成果です。行政単独のイベントだとどうしても広がりや出せるカラーに限界がありますが、LEAPHさんの間を取り持つ力のおかげで、企業さんがご自身の強みや得意分野を活かした形で結婚支援に関わってくださいました。今まで行政だけではお声がけが難しかった方々が協力してくれました。これにより、「結婚支援は社会的に応援できることなんだ」という認知が広がり、まちぐるみで盛り上げる土壌ができつつあると感じています。
企業と行政の強みを掛け合わせた結婚支援の仕組みをつくりたい
小沢さん: 今後は、行政のイベントとしてだけでなく、企業や団体が主体となって継続的な出会いの機会を創出できるような環境づくりを進めていきたいです。交際や結婚を周囲に報告する際、「市の婚活イベントで出会った」とは少し言いづらいと感じる方も少なくありません。だからこそ、趣味や地域活動を通じた企業主体の自然な出会いの場が増えれば、「カフェのイベントで出会った」などと周囲にも自然に伝えやすくなり、結果として出会いの場へ参加するハードル自体もさらに下がるのではないでしょうか。
行政の「安心・安全」という強みと、企業の多様な色や強みを掛け合わせた新しい仕組みを本格的に展開していき、最終的には静岡市の少子化という課題の解決に少しでもつなげていきたいと考えています。
